アスンシオンの国立英雄霊廟(El Oratorio de Nuestra Señora de la Asunción y Panteón Nacional de los Héroes)(2024年10月 1日)
「英雄のパンテオン」として知られるこの建物は、パラグアイの国立記念碑です。首都アスンシオンのパルマ通りとチリ通りの交差点に位置し、歴史的に重要なパラグアイの人物の遺骨が安置されています。この霊廟は、観光客や外国の訪問団が立ち寄る場所であり、芸術的、文化的、遺産的にも非常に価値のある建物です。1863年10月、当時の大統領フランシスコ・ソラノ・ロペスが聖母アスンシオンのための礼拝堂の建設を命じました。この建物はイタリアの建築家アレハンドロ・ラビッザによって設計され、ジアコモ・コロンビーノが建設を担当しました。しかし、三国同盟戦争の影響で建設は中断され、70年以上未完成のまま放置されました。最終的に、チャコ戦争後の1936年に完成し、大統領令により「国立英雄霊廟」として開設されました。
建物の入口には二人の衛兵が立っています。この二人の間を通って中に入る事が出来ます。丁度衛兵の交代が行われていました。所作が決められているようでキビキビとした動作で交代していました。中は確かに礼拝堂という作りで下に遺体が安置されています。現在、英雄霊廟に安置されている人物の遺骨は、以下の通りです。
- フランシスコ・ソラノ・ロペス元帥(1936年10月に最初に安置)
- ボケロンの戦いで戦死した無名兵士(1936年10月に安置)
- カルロス・アントニオ・ロペス(初の憲法上の大統領、1939年に安置)
- ホセ・エドゥビヒス・ディアス将軍(三国同盟戦争の英雄、1939年に安置)
- ホセ・フェリックス・エスティガリビア元帥とその夫人フリア・ミランダ・クエト(飛行機事故で死亡、1940年9月に安置)
- ベルナルディーノ・カバジェロ将軍(元大統領、ANR創設の署名者、1948年5月20日に安置)
- アントニオ・トマス・ジェグロス大尉(フルヘンシオ・ジェグロスの兄、1965年5月14日に安置)
- アコスタ・ニューの戦いの少年殉教者たち(1969年8月12日に安置)
- エウセビオ・アヤラ(チャコ戦争時の国家元首、アルゼンチンで亡くなり、遺骨は1992年9月に安置)
- エリヒオ・アヤラ(元パラグアイ大統領、2011年3月1日に独立200周年記念祭と同時に安置)
- エミリアーノ・R・フェルナンデス(チャコ戦争中のパラグアイ兵士の英雄的行為を描写した叙事詩的な詩人で音楽家、2011年10月に安置)