パラグアイに行こう(3代目)

パラグアイの首都アスンシオン市からの発信です!!

政治・経済

大統領選挙 2023

民主化以降、長期独裁政権の反省から再選なし1期5年との規定となり1993年に大統領選挙が行なわれ、それ以降5年ごとに選挙が実施され今回が7回目となります。投票日は4月30日、就任は8月15日です。過去にはクーデター騒ぎ、弾劾など混乱もありましたがようやく民主主義が根付いて来たように思います。大統領選挙は1回戦、過半数に達しなくても一番得票数が多い候補が勝利というシンプルなものです。過去には得票が40%に届かない候補が勝利した例もあります。

過去の大統領選挙(こちらのページをご覧ください)

大統領予備選挙(2022年12月18日)

与党・赤党並びに野党連合(14政党が参加)それぞれの大統領候補を選ぶ選挙が行われ、与党・赤党は前大統領オラシオ・カルテス派のサンティアゴ・ペーニャとペドロ・アジアーナ(Santiago Peña , Pedro Alliana)のコンビ、野党連合はエフライン・アレグレとソレダー・ヌーニェス(Efraín Alegre, Soledad Núñez)のコンビが候補者となった。来年の選挙戦を目指し両陣営の選挙戦が始まる。

パラグアイの大統領選挙は1回で最多得票を得た候補が当選となる。(他の国でよくある決戦投票はない)前回2018年の選挙の際は赤党46.42%、青党43.04%と3%ほどの差と接戦となったが野党は、統一候補を出せずに票が分散して敗れた。今回は主要な政党がまとまり、副大統領候補には元住宅大臣で39歳と若い女性候補のソレダー・ヌーニェス氏を起用し事実上の一騎打ちとなる。

パラグアイ大統領選、野党候補「勝利すれば台湾と断交 (ロイター)(2023年 1月 6日)

リンク

南米パラグアイで4月に実施される大統領選の野党候補エフライン・アレグレ氏はロイターに対し、選挙で勝利すれば台湾との国交を断絶して中国と国交を結ぶと表明した。経済の柱である大豆と牛肉の対中輸出を拡大する意向だ。パラグアイは世界で台湾との国交を維持している14カ国に名を連ね、南米では唯一、台湾と国交がある。アレグレ氏は、パラグアイは中国の巨大な大豆と牛肉の市場へのアクセスを確保するため、中国と国交を樹立すべきだと主張した。パラグアイの家畜と穀物の両セクターは現在、大きな損失を被っていると指摘。台湾との関係からは十分な見返りを得られないとの見方を示した。これに対し与党コロラド党候補のサンティアゴ・ペニャ氏は、選挙で勝てば60年間にわたる台湾との国交を維持すると発言。「私は台湾との歴史的な関係を守る」と述べた。与野党や独立系コンサルタント会社は世論調査の結果を発表していないが、一部の専門家は両候補による接戦を予想している。

カルテスとベラスケスに対する米国の制裁の5つの重要なポイント(2023年 1月26日)

ウルティマ・オーラ紙

在パラグアイ米国大使館は木曜日、前大統領のオラシオ・カルテスと現副大統領のウーゴ・ベラスケスに金融制裁を適用したと報告した。二人はテロリスト集団ヒズボラとも関係があったとした。この問題を理解するための重要なポイントについて説明する。

1. 米国がカルテスとベラスケスに経済制裁

米国政府は、前共和国大統領のオラシオ・カルテスと現副大統領のウーゴ・ベラスケスに金融制裁を課した。これによりカルテスとベラスケスは、米国企業とビジネスを行うことも、米国の銀行にアクセスすることもできなくなる。 「今日、米国はオラシオ・カルテスとウーゴ・ベラスケスがパラグアイでの汚職に関与したとして制裁を課す」と大使は述べた。これによりカルテスとベラスケスは米国の金融システムの使用をブロックされ、米国は、その経済的利益に関して、あらゆる種類の操作を完全に禁止とした。これに加えてカルテスの4つの関連企業も同様に米国の金融システムへのアクセスをブロックされた。これら4つの関連企業とは、「タバコUSA」、「ベビ-ダスUSA」、「ドミニカーナ・アクイジション」、「フリゴリフィコ・チャジャ」、またオストフィールド大使は「本日現在、米国の法律は、米国のすべての人物がカルテス氏、ベラスケス氏、および指定された企業と金融取引を行うことを禁止する」と述べた。

2. ヒズボラとの関係の疑い

米国政府は、オラシオ・カルテスとウーゴ・ベラスケスとテロリスト集団ヒズボラとのつながりがあると主張した。「ヒズボラはパラグアイにおいて定期的に色々なイベントを開催しており、政治家は賄賂と引き換えに、契約や手続きを行い、司法機関に手を廻した。また、カルテスとベラスケスの代表がそれらの会合で賄賂を集めたと主張した。

3. 大統領再選のための百万ドル

米国財務省の文書によると、2017年にオラシオ カルテスは、自分のポケットから100 万米ドルを出し、議員の票を獲得し、大統領再選を認めるよう働きかけた。「カルテスは、2018 年の 2 期目の出馬を可能にする憲法改正を後押しするため、議員の票を購入しようと自身のポケットから 100 万ドルを出した」オラシオ・カルテスが憲法改正を要求したことで、2017 年 3 月 31 日に事件が発生し、その後、真正急進自由党 (PLRA) の本部への攻撃と自由主義指導者ロドリゴ・キンタナの殺害に至った。

4. 議員への賄賂

米国大使によると、「カルテス前大統領は、在任前、在任中、在職後に汚職行為に関与した。 カルテス氏は 2009 年にコロラド党に入党、自身が大統領候補者として出馬できるようにするため党員資格要件を変更するよう党に働き掛け、そのために資金を提供した。カルテスとベラスケスは議員に賄賂を贈り とりわけ、2013年の選挙の際にカルテスが彼の立候補を支持するよう党員に金をばら撒いたと主張した。「パラグアイの大統領としての在職中、忠誠心と支持を維持するためカルテス氏は役人への現金支払いなどを続けた」. 「カルテス氏は、忠実な議員に毎月現金賄賂を支払い、政策決定をスムーズに行えるようにし、重要な決議と投票への支持を得ていた。 これらの行動は、彼が退任後も続けており、カルテス氏は、彼の命令に従わない議員への支払いの流れを遮断することにより、このスキームの実効性を確保している」と米国大使は語った.

5. 司法の操作

大使は、ウーゴ・ベラスケスも自分の政治的影響力を最も価値を認めた者に売り渡すなど、腐敗行為に関与していると指摘した. 「副大統領として、彼は自分自身と彼の犯罪仲間を捜査から守るために、賄賂の実施、賄賂の約束を行い、彼の犯罪行為を暴露する可能性のある人々への脅迫などによって、法的手続きを妨害するために働いた」と述べた。

経済制裁は何を意味するのか?

制裁には、カルテスとベラスケスが保有する、米国内にある、または米国人の所有または管理下にあるすべての財産と権益が含まれる。 所有物は現在ブロックされており、米国財務省の外国資産管理局 (OFAC) に報告する必要がある。

金融制裁はカルテスとベラスケスに何を意味するか?

OFAC によって発行された特定のライセンスによって許可されていない限り、またはその他の方法で免除されていない限り、1人または複数のブロックされた人物によって、直接的または間接的に、個別または共同で 50% 以上所有されている団体もブロックされる。 OFAC 規則は米国人による、または米国国内のすべての取引を禁止する。 禁止事項には、指定された人物による、または指定された人物の利益のための資金、商品またはサービスの寄付または提供、またはその人物からの資金、商品またはサービスの寄付または提供の受領も含まれる。

米国への身柄引き渡しの可能性

カルテスとベラスケスはいずれも、2022 年に米国政府によってすでに重大な腐敗が宣言されており、それがベラスケスの大統領候補としての立候補の取り消しにつながり、副大統領辞任の話さえあった。

米国はカルテスとベラスケスの身柄引き渡しを要求できるか?

今回の制裁が両者の引き渡しにつながるかどうか尋ねられ、大使は、「これらの行動は、米国の金融システムを保護し、指定された人物の行動を変えるためのもので、引き渡しの可能性については分からない」 と述べた。同様に大使はこの制裁はパラグアイの内政とは何の関係もなく、金融システムを腐敗行為者ならびに違法な利益から保護することのみを目的としていると述べた。 「私たちはまた、腐敗した人に対して具体的かつ実効的な内容を課したいと考えている。 私たちの優先事項は、腐敗との戦いでパラグアイの機関を強化し、パラグアイで法の支配を促進することだ」と述べた。

「台湾断交」公約の野党候補が逆転リード―今月末、南米パラグアイ大統領選 (japan in depth)(2023年4月10日)

・パラグアイ大統領選は台湾との外交関係維持を訴える与党候補と、台湾断交・中国との国交樹立を公約とする野党候補の一騎打ち。

・選挙戦終盤、野党候補が逆転リードだが与党候補が巻き返す可能性も。

・米国は先のホンジュラスの台湾断交にパラグアイが追随する形になることを懸念。

■高まる親中外交への転換望む声-パラグアイ国内

南米で唯一、台湾と国交を持つパラグアイで今月30日、大統領選挙の投票が実施される。選挙戦当初は与党候補が優勢だったが、終盤になり野党候補が逆転リードするなど接戦が展開されている。大統領選には中道右派の与党「国民共和協会」(ANR-PC=通称コロラド党)のサンティアゴ・ペニャ元財務相、中道左派の「真正急進自由党」(PLRA)を中核とする野党連合からはエフライン・アレグレ元公共・通信相がそれぞれ出馬、両者の一騎打ちの様相。汚職、治安、雇用など国内問題も争点になっているが、最大の焦点は外交問題。与党候補のぺニャ氏は60年余に及ぶ台湾との外交関係を維持すると訴える一方、野党連合のアレグレ氏は「当選すれば台湾と断交し、中国と国交を結ぶ」ことを公約に掲げている。同氏の公約の背景には、牛肉と大豆の主要生産国パラグアイが巨大な中国市場を確保するため、中国との国交を望む声が強まっているという事情がある。

■首都では与党候補がリード

今年2月から本格化した大統領選は当初、各種世論調査でペニャ候補が大差でリードしていたが、同月下旬ごろから、アレグレ候補が逆転するケースが増え、今月初めの世論調査ではアレグレ候補が支持率38%で、ペニャ候補の36%を上回った。ここに来てアレグレ候補が優勢になったのは、長年政権与党の座にあるコロラド党が数々の汚職容疑で厳しい批判にさらされていることが要因の一つ。同党所属のベラスケス副大統領とカルテス前大統領はいずれも、汚職や組織犯罪容疑で米国から制裁対象に指名されている。ペニャ候補はカルテス前大統領の側近といわれる。さらにコロラド党内がアブド現大統領派とカルテス前大統領派の対立で分裂状態にあることも、アレグレ候補に有利に働いている。パラグアイの大統領選は最多得票の候補が当選、決選投票はない。野党連合候補のアレグレ氏の勢いがこのまま続けば大統領に選出されることになるだが、コロラド党は党内の分裂状態にもかかわらず、首都の保守層を中心に依然固い支持層を持ち、巻き返す可能性もあり、選挙結果は最後まで予断を許さない情勢だ。

■目立つ米・パラグアイ間の高官往来

先にホンジュラスが台湾断交に踏み切ったのはまだ記憶に新しい。パラグアイでも同様の事態が起きることを米国が強く懸念しているのは確か。パラグアイ大統領選の投票が近づくにつれ、米国はパラグアイとの外交的結び付きを強めている。3月27日、ブリンケン国務長官は国務省でパラグアイのアリオラ外相と会談。国務省の発表によれば、ブリンケン長官はパラグアイが南米における米国の戦略的パートナーであると指摘、強固な二国間協力の重要性を強調するともに、台湾に対するパラグアイのコミットメントに謝意を表した。パラグアイの現地メディアによれば、この会談で同国産品の対米輸出拡大と引き替えに「台湾への責任ある関与」が確認されたという。この会談の2日後、コーエンCIA(米中央情報局)副長官が突如、パラグアイを訪問しアブド大統領と会談した。大統領側近は、この会談で安全保障に関する両国間協力とパラグアイ高官らの組織犯罪への関与が議題になったと述べている。さらに同31日、今度はアブド大統領が訪米、米特殊作戦軍(USSOCOM)のフェントン司令官や米南方軍(SOUTHCOM)のリチャードソン司令官との会談で二国間の防衛協力問題が協議されたもよう。今月末のパアラグアイ大統領選の行方は中台をめぐる国際情勢や米国の中南米戦略にも影響を及ぼすことになりそうだ。

パラグアイ大統領選、中台で揺れる 関係維持か断交か(日本経済)

南米大陸で唯一、台湾との外交関係を維持するパラグアイの大統領選挙が30日に迫った。与党候補が台湾との関係維持を訴える一方、野党候補は中国への国交シフトを視野に入れる。台湾は3月に中米ホンジュラスから断交を突きつけられたばかりで、さらに窮地に追い込まれる可能性がある。台湾は対中強硬姿勢の蔡英文(ツァイ・インウェン)総統が2016年に就任以降、9カ国と外交関係を失った。台湾が太いパイプを持つ中南米を中心に中国が外交攻勢をかけた結果で、各国は台湾と断交し、中国と国交を結ぶ道を選んだ。蔡政権下で断交10カ国目となる可能性があるのがパラグアイだ。同国大統領の就任は8月、任期は5年。再選が禁じられ、現職のアブド・ベニテス大統領は退任する。同氏は2月に訪台し、蔡氏と関係強化を確認したばかり。台湾も22年11月にパラグアイ産豚肉の輸入を解禁するなど、外交関係を結んだ1957年から関係は良好だ。だが、大統領選の結果次第で関係見直しの可能性がある。選挙には12人が立候補したが、実際は中道右派の与党コロラド党から出馬したサンティアゴ・ペニャ元財務相(44)と、野党連合のエフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)による一騎打ち。ペニャ氏が優位に選挙戦を進めてきたが、足元ではアレグレ氏が差を詰めたともされる。両氏の主張は台湾を巡り割れている。

ペニャ氏は「台湾との歴史的な関係は常に優先される」と言い切る。2月にはブラジルメディアの取材に「民主主義(という共通)の価値は中国との外交関係構築で輸出を増やす以上に重要だ」と述べた。一方、アレグレ氏が勝利すれば、台湾と断交し中国と国交を樹立する可能性が指摘される。同氏は3月、首都アスンシオン近郊で日本経済新聞の取材に応じ「台湾との関係には批判的な意見を持っている。中国が我々に与える(メリットなどの)機会とあわせて検討すべきだ」と述べた。アレグレ氏は「台湾とは(民主主義などの)価値観を共有している」と前置きしながらも、中国と国交がないため、主力の牛肉や大豆の輸出のほか、中国企業からの投資などで機会損失が生じているとの懸念を示した。

こうした状況に、台湾外交部(外務省)の劉永健・報道官は11日の記者会見で「(パラグアイ大統領選は)どの政党の候補者が当選しても新政権と協力する。民主主義、自由などの共通の価値観と友好関係に基づき協力を深める」と述べた。平静を装うが「断交ドミノ」が続く状況に台湾の危機感は強い。蔡氏は4月初旬、約4年ぶりとなる外遊で、外交関係のある中米のグアテマラ、ベリースを訪問した。だがその直前、同じ外交関係にあるホンジュラスが中国と国交を結びショックは隠しきれなかった。台湾と外交関係を結ぶのは世界で残り13カ国のみ。いずれも小国だが、特に今回のパラグアイは経済規模でグアテマラに次ぐ。南米唯一の国で地理的観点からも手放したくない。多くの国と外交関係を保つことは「国家」の地位の堅持でも重要な意味を持つ。外交関係を失えば台湾の在外大使館も撤収となる。台湾を「国」として認める国が減るだけでなく、台湾総統が友好国への訪問名目で米国など大国を訪れることも困難になる。台湾が外交関係を持つ国が無くなると、蔡政権の「我々は主権国家であり中国に属さない」とする従来の反論も根拠が薄くなる。中国大陸と台湾は1つの国に属するという「一つの中国」論が全面的に肯定される形になりかねない。台湾が是が非でも避けたいシナリオだ。中南米・カリブ海地域は米国の「裏庭」とされ、かつては米台の経済的支援が手厚い地域だった。近年は中国の巨額投資などを通じた経済支援が勝る傾向にあり、大統領選などを機に、台湾との外交関係を見直す国が増えている。

パラグアイ野党候補「輸出や投資で中国との取引逃す」(日本経済)

南米パラグアイの30日の大統領選に、野党連合から出馬しているエフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)が首都アスンシオン近郊で、3月半ばに日本経済新聞の取材に応じた。同国が台湾と外交関係を築いていることで「中国が与えてくれる輸出や投資の機会を逃している」と述べ、選挙に勝利した場合には、台湾との関係を維持するかどうかを検討する考えを示した。

――台湾との関係についてどのように考えていますか。

「批判的な意見を持っている。中国が我々に与える機会と合わせて検討すべきだ。台湾とは(民主主義などの)価値観を共有しているが、パラグアイは失っていることもある。我々は努力しているが、それに対する見返りはどの程度あるのか。台湾は(外交関係がない)ブラジルやアルゼンチンに投資しているが、同じような投資はパラグアイには見当たらない。地理的、政策的な面から検討したい。検討した上で適切な回答が出てくると思う」

パラグアイ野党チラベルト氏、汚職減やIT教育に力点・元サッカー代表GK(日本経済)

南米パラグアイで30日に予定される大統領選に野党から立候補しているサッカー元代表GKのホセルイス・チラベルト氏(57)が3月半ばに首都アスンシオンで日本経済新聞の取材に応じた。汚職撲滅や教育のIT(情報技術)化に力を入れる方針を示すとともに「台湾との外交関係は維持する」と明言した。

――大統領選に立候補した理由は何ですか。

「選手としてプレーしていたときから疑問に思うことは多かった。外からは変えられないと考えた。これまでの政治家は国民ではなく、自身の政党のための政治を行っている。汚職は政界に広がっている。しかし、司法が脆弱で取り締まりが進んでいない。私が大統領になったら親族は政府の役職には就けない」 「パラグアイは食糧生産国なのに、国内には貧しく、食べ物にありつけない人がいる。大きな課題だ。読み書きが不十分な若年層もいるため、ITを生かした質の高い教育を整備していきたい」

大統領選挙の前日(2023年 4月29日)

明日は投票日となりました。現在、有力な2人の候補者が激しく争っており、どちらが勝つのか予断を許さない状況です。世論調査も、それぞれ支持する候補者の割合を高くしており、実際の支持率は不明です。

しかし、一方で、パジョ・クーバスという、刺青を入れているアウトサイダー的な候補者が、庶民層を中心に急速に支持を集めています。彼は、困窮層や労働者階級に共感を呼びかけ、政治的エリートたちとは異なる視点から、社会問題に取り組む姿勢をアピールしています。

こうした状況から、選挙は3つ巴の様相を呈しています。投票日を前に、候補者たちは最後の力を振り絞って、有権者の支持を集めようと必死になっています。果たして、明日の選挙でどのような結果が出るのでしょうか。国民は、それぞれの思いや立場に基づいて、重要な決断を迫られることになるでしょう。

開票率 99.89 %

ペーニャ 1,291,348 42.74 %

アレグレ   830,327 27.48 %

クーバス   692,416 22.92 %

エフライン・アレグレ氏は、選挙での敗北を認め、野党が次の選挙に向けて団結する必要性を訴えました。この選挙での結果は「非常に公正で、民主的なプロセス」であると述べ、勝利した候補者に祝意を表しました。アレグレはまた、今後の選挙に向けて野党の統一が必要であると強調し、野党内の意見の相違についても言及しました。

エドゥワルド中山氏が上院議員に当選しました。多分日系としては初めての国会議員となります。

パラグアイ大統領選、与党ペニャ候補が16ポイント差で当確 台湾との外交関係維持へ(ニューズウィーク)

パラグアイで30日、大統領選の投開票が行われ、台湾との外交維持を掲げる保守系与党コロラド党の候補サンティアゴ・ペニャ氏(44)が当選を確実にした。開票率96%の時点で中道左派の対立候補に16ポイント近い差をつけている。公式集計によると、経済学者のペニャ氏の得票率は42.8%で、弁護士のエフライン・アレグレ氏の27.5%となった。パラグアイは、台湾と正式な外交関係を維持している13カ国のうちの一つ。ペニャ氏は台湾との関係を維持するとし、アレグレ氏は台湾との関係が大豆や牛肉の対中輸出を困難にしていると批判していた。

台湾とパラグアイ関係維持へ(時事)

台湾との外交関係を南米で唯一維持するパラグアイで30日、大統領選の投開票が行われ、与党コロラド党の候補サンティアゴ・ペニャ元財務相(44)が、中国との国交樹立を示唆した野党連合の候補らとの争いを制し、当選した。コロラド党政権が継続し、台湾との関係も従来通り続く見通しとなった。任期は5年間で、8月15日に就任する。ペニャ氏は「われわれ全員が求めるパラグアイの設計を始めよう」と勝利を宣言した。選管当局によると、開票率99%で、ペニャ氏の得票率は42%。野党連合の候補で中道政党「真正急進自由党(PLRA)」の党首を務めるエフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)は27%だった。大統領選には計13人が出馬した。戦後ほとんどの期間で政権を担うコロラド党のペニャ氏は、新型コロナウイルス禍で打撃を受けた経済の再生に向けて雇用創出などを公約に掲げた。党の強固な組織力を利用し、支持者の票を着実に固める戦略で先行。追い上げるアレグレ氏を振り切った。

台湾外交部、勝利の与党候補に祝意 パラグアイ大統領選(毎日)

 南米パラグアイの大統領選が4月30日に投開票され、中道右派の与党コロラド党擁立のサンティアゴ・ペニャ元財務相(44)が、野党連合から出馬したエフライン・アレグレ元公共事業・通信相(60)らを破って初当選した。台湾の外交部(外務省)は1日、駐パラグアイ大使が蔡英文総統らを代表して、当選を確実にした与党候補のペニャ氏に対して祝賀の意を伝えたと発表した。「民主主義や自由といった共通の価値観と伝統的な友好関係に基づいて、新政権との協力、交流を深め続けていく」としている。台湾メディアも「友好関係は強固だ」(自由時報電子版)などと選挙結果を肯定的に速報した。今回、野党候補が勝利すれば、南米で唯一の外交関係を持つ国を失う可能性が高かっただけに、安堵(あんど)の雰囲気が広がっている。

「高校生でパパに」で奮起=ペニャ次期大統領―パラグアイ(時事)

3人兄弟の末っ子として育った。高校生だった17歳の時、交際相手の女性が妊娠し、父親になると告げられた。「勉強して働き、家庭を築き、より良い人間になろうとする大きな動機となった」と当時を振り返る。後に子供を産んだ女性とは大学に進学してから結婚。大学では経済学を専攻し、在学中からパラグアイ中央銀行でエコノミストとして働き始めた。卒業後に米国で勉強を続けるために金銭的な支援を外国の大使館などに求めたところ、日本が救いの手を差し伸べた。日本からの奨学金が認められたという通知を受け取った際、「どれだけ泣いたか説明できない」と喜びもひとしおだった。数日後、ニューヨークの大学院で修士号を取得するために渡米した。米国ではワシントンの国際通貨基金(IMF)でエコノミストとして経験を積んだ。パラグアイには中銀の幹部として戻り、2015年1月から約2年半は財務相を務めた。「決意を持って重要な変化を及ぼすには政治に身を委ねることが不可欠だ」と悟り、政界に転身した。 18年大統領選の出馬を目指し、所属するコロラド党の予備選に挑んだが、対抗馬のアブドベニテス現大統領に敗北した。新型コロナウイルス禍後の経済再建が課題となる中、経済通としての手腕に期待する声が多い。レティシア夫人との間に子供が2人。44歳。 

パラグアイ 台湾断交になお圧力 農畜産業界が中国市場望む(産経)

南米パラグアイで4月30日に行われた大統領選で、台湾との外交関係維持を明言する与党コロラド党のペニャ元財務相が勝利した。だが、巨大市場に進出するために中国との国交樹立を求める国内の圧力は高く、中南米における台湾との「断交ドミノ」が続く懸念は消えていない。パラグアイで特に中国との国交樹立を求めるのは、主要産業である農畜産業界だ。地元の農村協会会長は「隣のパーティーをバルコニーから眺めるようなものだ」と、対中貿易が活発な周辺国に対する心境をロイター通信に語る。米マサチューセッツ工科大系列の統計サイトによると、パラグアイの対中輸出額は2021年に3230万ドル(44億2000万円)で、輸出総額に占める割合は0・3%に過ぎない。隣国ブラジルの883億ドル、30・6%とは大きな差だ。パラグアイの貧困率は27%(20年)に上り、経済発展のため台湾との断交は「いつ起きるかの問題」(現地外交筋)との声が上がる。台湾もこれまでパラグアイに多額の経済支援をしてきたが、最近は巨大な経済力を備えた中国と「金銭外交」で競うより、国際機関での役割増大による存在感向上の方に関心が高いとされる。米国もその後押しに注力し、台湾と外交関係を持つ中南米諸国を「放置した」とも批判される。中国共産党の脅威を調査する米下院特別委員会のギャラガー委員長(共和党)は、中国の台湾孤立化の試みは「台湾侵攻の前奏曲」とし、米政府の対応のまずさを批判している。かつて「米国の裏庭」と呼ばれた中南米・カリブ海諸国への中国の浸透は顕著で、台湾と断交したのは16年以降5カ国。中南米歴訪中の林芳正外相はパラグアイにも入る予定だが、グローバルサウス(南半球を中心とした新興国・途上国)との関係強化を目指す先進7カ国(G7)にとって、経済発展のために中国に引き寄せられる国への対処は大きな課題だ。

パラグアジョ・クバス候補の支持者達のデモに対して警戒を強める(ウルティマオーラ)

パラグアジョ・クバス候補の支持者達は選挙に不正があったとして集まり始めた。これに対して選挙管理委員会(TSJE)付近で強力な警備体制がエウセビオ・アヤラ通りとチョフェレス・デル・チャコ通りでひかれ、機動隊員も参加しました。パラグアジョ・クバス候補の支持者達は補助が付き添って投票された票やTREPの結果と選挙記録の違いなどの不正を非難した。パラグアジョ・クバス候補は、サンティアゴ・ペーニャ候補が大差で勝利したにもかかわらず、主に野党候補の分裂による選挙結果に疑問を呈しています。

パラグアジョ・クバス候補は「マフィア、麻薬密売人、勝利した」。支持者たちは選挙結果に懐疑的で、アスンシオンでデモを行い、かなりの集団が中心部からTSJE本部へ移動したため、Avenida Eusebio Ayalaの両車線が閉鎖され、迂回路が設けられました。キャラバンも現れました。このデモは、カアグアス、エンカルナシオンなど国内の他の都市や、クバス候補の出身地であるアルト・パラナでも行われた。クバス候補はシウダー・デル・エステからバイクで首都にやってくると発表しました。パラグアジョ・クバス候補への強い支持を受け、時間の経過とともに警備対策は強まりつつある。支持者は平和的なデモを呼びかけてはいますが、一方では要求を聞き入れることも求めています。サンティアゴ・ペーニャがエフライン・アレグレを下し新大統領に就任「パラグアイは負けた。マフィア、麻薬密売人、数百万人の公務員が勝ったのだ。」と、選挙終了後数時間後にクバス候補は述べた。しかし、この月曜日には、サンティアゴ・ペーニャとペドロ・アリアナが8月15日に宣誓するのを許してはならないと市民に呼びかけました。なぜなら、彼らは民意の泥棒だからだと。彼は、あらゆる手段を使って「そのような簒奪者」に抵抗するよう呼びかけました。ただし、大統領選挙に敗れたものの、彼の政党は上院議員5名、下院議員4名を擁する議会第3勢力となりました。

林外相、親台湾派の次期パラグアイ大統領表敬 「率直な意見交換」(朝日)

中南米5カ国を歴訪中の林芳正外相は5日午後(日本時間6日午前)、訪問先のパラグアイでペニャ次期大統領を表敬訪問した。ペニャ氏は先月末の大統領選で、中国との国交樹立を掲げた野党候補を破って当選。パラグアイは南米で唯一、台湾と国交があり、ペニャ氏は台湾との外交関係継続を掲げている。林氏は会談後、オンラインでの記者会見で「東アジア情勢について率直な意見交換をおこなった」と述べた。同日のアリオラ外相との会談では、日本は中国に責任ある行動を求めつつ対話を重ね、建設的かつ安定的な関係構築を進める方針だと説明したという。また、ロシア大統領府があるクレムリンへのドローン(無人機)攻撃についての質問には、「今後の情勢に与える影響の観点から、高い関心を持って注視をしていきたい」と述べた。林氏は先月29日から、トリニダード・トバゴ、バルバドス、ペルー、チリ、パラグアイの5カ国を訪問。鉱物資源開発や気候変動への対応、社会インフラの開発などで協力を進め、二国間関係を強化する方針を確認した。巨額の財政支援で中南米と関係を深める中国を牽制(けんせい)するねらいもある。

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